はじめて聖書ブログ

世界中の人々の生き方を変えた『聖書』を読んでみよう

聖書は人間にとって最良の書物! その理由(3)

私たちに希望を与える

 『聖書』は神のストーリーです。英語のストーリー (story) の語源はヒストリー (history) です。だから、歴史とはヒズ・ストーリー (His story)、つまり神の物語といっても決して過言ではありません。さて、どのようなストーリーにもたいてい主人公と悪役が必要です。主人公は英語でヒーロー (hero) やプロタゴニスト (protagonist) とか呼ばれますが、その言葉の起源はコイネー・ギリシャ語 (4世紀BCから6世紀AD) にさかのぼることができます。すなわち、プロタゴニストという単語のプロトス (protos) は、ギリシャ語では「第一の」という意味で、アゴ (ago) は「導く」という意味です*1。なので、ヒーローとは正義を勝利に導く第一人者のことです。たとえば、アメリカのコミックで人気を博したバットマンは当然のことヒーローです。彼はジョーカーをやっつけ、ゴッサム・シティに秩序と平和をもたらします。正義が勝利するのでストーリーの中に希望があるのです。ところで、『聖書』の主人公、ヒーロー、プロタゴニストは神です。だから『聖書』を読むときは、このお方が最終的に人間のために勝利と希望をもたらすということを念頭に置いてください。『聖書』は歴史に基づいたヒーロー・ナラティブだからです*2旧約聖書のゼパニヤ3:17が、このことをよく表しています。

 私は2000年1月にクリスチャンになるまで、両親の影響で無神論者として育ち、私の小さな了見で、神は当然いないだろうと考えていましたが、神のない世界には真のヒーローはいない、がゆえに希望はないということまでは認識していませんでした。ところが、『聖書』では、神の御子イエス・キリストが死者からの復活を通して死に勝利し、人類に希望をもたらします。『聖書』に言わせれば、彼こそ十字架の苦しみを耐え忍び、死に打ち勝った真のヒーローなのです。けれども、神のない世界では、死が常に人類を支配するので、ヒーローもなく希望もないのです。「どんなに頑張ってもどうせいつか死ぬんだ。」と思ったことはないでしょうか? しかし、『聖書』は私を狭い視野から解放し、神のビッグ・ピクチャーを見せてくれました。その本をじわじわ読み進めたところ、「イエス・キリストを信じる者は、決して滅びることがなく永遠のいのちを持つ」 (ヨハネ福音書3:16) という、神のストーリーの結末 (オチ) が書いてあることを何と発見したのです。そのとき私は、人類の罪 (私の罪も含めて) は死をもたらすが、『聖書』の与える希望とは永遠のいのちを得ることだ、というローマ人への手紙6章23節のみことばをやっと理解し希望と平安を得たのでした。

 

「はじめて聖書勉強会」を群馬県館林市でやります。詳細は下記ホームページで。

smallseedministry.amebaownd.com

*1:プロトス+アゴ+istでプロタゴニスト。

*2:ナラティブとはある特定の視点から描かれたストーリーのことです。